支配下の...【支配下の天使】 見渡す限りそこは血だらけの焼け野原だった。 元はこんな景気じゃなかったのに、どうして・・・ (全てお前がやったんだ。) どこかから声がした。 声の源を探すが近くに生きた人間などいない。 そういえばどうして僕はここにいるんだろう・・・ 周りは血だらけの焼け野原。 生きた人間は誰一人としていない。 なのにどうして・・・僕は生きているんだろう・・・ (だから言っているだろう、お前がやったのさ。) 「・・・僕が。まさかそんなわけない。」 (証拠ならいくらでもある。自分の手でも見てみるといい。) 言われるままに僕は自分の手を見た。 血だらけだった。 「・・・そんな。」 (日頃から望んでいたんだ。この風景を。目障りだったんだろう、人間が。) 「っ違う!そんなはずない!」 (違うもんか。) これがお前なんだ。 お前がやったんだ。 自分で望んで。自分で好んで。 自分で進んで。自分で壊した。 なにもかもを壊した。 なにもかもを燃やした。 なにもかもを殺した。 自分の手で。 「違う・・・そんな、僕が・・・。」 (これがお前なんだ。本当のお前。天使だなんて嘘だ。本性は汚れた残酷な魔界人。) 「・・・違うんだ。誰かみんなを助けてっ!早くっ!まだ間に合うかもしれない! みんなを助けて!助けて・・・っ!」 「僕を・・・っ!」 * * * * * 天使カノンの話。 生まれてから死ぬまでこの2つの人格に憑かれている。 人格といっても本人はそうとしか教えられていなくて 本当は魔界のある人に操られている。 そんな現状。((笑((シリアスにいこうよー・・・ |